昨今いろいろな種類のキャットフードが登場しています。
病気に合わせた療養食から予防を兼ねたものまで様々です。
その中でグレインフリー(穀物不使用)のキャットフードを頻繁に見かけると思います。
では、グレインフリーのキャットフードを与えることにどんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは愛猫にグレインフリーの意味と与える事によってどんな効果が期待できるのかをご紹介していきます。
グレインフリーのキャットフードとは
穀物から得られる栄養素は代表的なところで米、小麦、トウモロコシなどが穀類に当たり世界3大穀類と言われています。
穀物から得られる栄養素は主に炭水化物で、大きく分けて糖質と食物繊維があります。
糖質
人間にとっては大切なエネルギー源ですが、猫は糖質の吸収が得意ではありません。
糖質はそのままでは人間でも吸収しにくいため、水を加え加熱調理して吸収しやすくすることでエネルギーを得ています。
米ならご飯に炊いたり、小麦なら焼いてパンにするという具合です。
食物繊維
食物繊維には不溶性食物繊維と可溶性食物繊維があります。
それぞれ体から老廃物を排出するのに大切な働きをしています。
不溶性食物繊維
保水性が高く大きくふくらむ事により腸内を刺激し、蠕動運動(ぜんどううんどう)を活発化することで便を運びやすくします。
可溶性食物繊維
水に溶け粘度があることで腸内での移動がゆっくりになり急激な吸収による血糖値の上昇を抑えます。
ゆっくり吸収されることで頻繁な空腹感が起こりにくくなる利点もあります。
グレインフリーでも食物繊維は必要
もともと猫の場合は穀物の摂取を小動物が食べた穀物を2次的に摂取することで得ていました、そのため吸収が苦手でも摂取量が少なく特に問題はありませんでした。
グレインフリーのキャットフードにおいても食物繊維は必要です。
腸の働きを活性化して便の通りをよくする働きがあるのが理由です。
そのためイモ類や豆類を使用したりして必要な食物繊維を補っているキャットフードもあります。
グレインフリーを与える事で何か変わるのか
グレインフリーに切り替える意味とは
穀物に対するアレルギーを持った猫にはグレインフリーのキャットフードが有効です。
猫自身は少量の穀物であれば問題ありませんが、アレルギーがあるなら話は別です。
飼い始めて早い段階で穀物に対するアレルギーがあるかを調べておくと安心ですし、グレインフリーへの切り替えを検討しているなら検査しておくと良いでしょう。
猫によっては軟便が治ったり便秘気味だったという話を聞きます。
グレインフリーのフードには食物繊維として穀類の代わりにイモ類や豆類をしようしている事があるので、それが猫の腸に良い影響を与えている可能があります。
腎臓に疾患を持っている猫には要注意
グレインフリーのキャットフードは穀物を使わない事で不足する栄養を補うため、高タンパクなフードが見られます。
高タンパクのフードは猫には腎臓への負担が大きくなるので、特にシニアの猫に対しては注意します。
猫は慢性腎不全など腎臓の病気にかかり易いので、内臓機能が衰えてくるシニアの猫には高タンパクでないフードにする必要があります。
腎臓疾患は気付いたらかなり進行している事もめずらしくないので気を付けてあげてください。
何となくではなく愛猫に向いているかが大切
身体に良さそうだからとグレインフリーのキャットフードに切り替えようとしていませんか?
もちろん、穀物アレルギーがある猫なら切り替えてあげたほうがいいですが、いま食べているフードで特に問題がないなら無理に切り替える必要はないと思います。
切り替える予定があるのでしたら、愛猫にとってメリットがあるのかを考えてみてください。
まとめ
いかがでしたか?
グレインフリーの意味と与える事によってどんな効果が期待できるのかをお伝えしてきました。
何十年も前には猫のご飯といえば人が食べたご飯の余り物をあげるのは普通の事でした。
ご飯にみそ汁を掛けてあげているなんて、それほどめずらしくありませんでした。
調理された食材ですからそこまで負担にはなっていなかったのでしょうけど、今だと考えられませんね。
現在では猫の健康を第一に考えたキャットフードが沢山あります。
その中から選ぶのは中々大変ではありますが、愛猫の年齢や体質に合うフードを見つけて長生きさせてあげたいですね。
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