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猫の輸血に献血は不可欠、献血の為の供血猫としてドナーになる条件とは

愛猫が病気や怪我で輸血が必要になる可能性はゼロではありません。

そんな事になった時、輸血に必要な血液はどのように手配すると思いますか?

公的な血液バンクのない猫には輸血用の血液を保存する事が出来ない為、血液の確保に様々な方法を取っています。

ここでは猫の輸血用の血液確保の実際と献血するにはどうすれば良いのかをご紹介します。

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猫用人工血液の実用化は?

人工血液というのは人間も含めて今のところ実用化がされていませんが、ここ最近の開発で猫用の人工血液の実用化が見えてきています。

人工血液が実用化されれば手術などで必要になる血液を献血に頼る必要がなくなり、血液が足りなくなるという不安から解消されます。

現状ではまだ実用化に至っていませんから、まだしばらくは献血による血液確保は重要な位置を占める事になります。

輸血用血液確保の為の取り組み

大きな動物病院では献血された血液を一定期間保存でき、輸血に利用できなかった血液は成分輸血のために冷凍保存されます。

一般の動物病院では長期保存は設備の関係から難しい為、さまざまな方法で血液確保に当たっています。

病院内で供血猫を飼育

公的な血液バンクがない事で早急に輸血が必要になると治療に支障が出てしまいます。そういう事態に備えて、病院内でそれぞれの血液型に適合し健康面でも問題のない猫を供血猫として飼育しています。

現状ではこれにより急な輸血にも対応できるようにしているようです。

一般の方の愛猫を供血猫として登録

病院内で飼育している供血猫だけでは血液が足りない事もあり得ます。

そのような事態にも対応できるように一般の方へドナー登録を呼びかけている病院があります。

ドナーになると病院によって健康診断が無料になるなどの特典が得られたりするので健康面において安心できます。

供血猫とは

血液を提供してくれる猫のことを「供血猫(きょうけつねこ)」と言います。

供血猫になる為には細かく条件が設定されていて、その条件をクリアできないと供血猫として登録できません。

供血猫になるための条件

・年齢:1〜7歳

・体重:4kg以上

・混合ワクチンの接種を毎年受けていること

・猫免疫不全ウイルス、猫白血病ウイルスがどちらも陰性であること

・雄、雌:出産経験がないこと

・完全室内飼いであること

・輸血を受けたことがないこと

・麻酔なしでの採決でもおとなしくしていられること

・健康体であること

健康面だけでなく猫自身が暴れたりせずに採血させてくれるかどうかなど猫の性格面も重要になってきます。

これらすべてを満たしていて、血液検査にもパスすれば供血猫として献血できるようになります。

献血が必要になると病院側から連絡が入り、病院へ出向いて採血を行います。

実際の採血手順は?

単に病院で必要な血液量を採血して終わり、という訳ではありません。

実際の採血までの流れを見てみましょう。

1.献血が必要と判断されたら病院から連絡が入る

2.血液を4cc程採血し、輸血相手の猫と血液の適合テストを行う「クロスマッチテスト」

3.血液の適合が確認出来れば実際の採血を行います。採血は首から行うため、採血部位の毛を剃り消毒します。採血量はおよそ40~50mlです「体重 x 10ml」

4.採血後は採血したのと同量の点滴を行います。そして採血部位と健康チェックをし異常がなければ当日の内に帰宅できます。

どんな猫でも供血猫になれる訳でない

大前提は愛猫が健康体であることですが、それは愛猫の健康に常に気を配っている飼い主さんが居ればこそです。

愛猫に痛い思いをさせたくないという気持ちもあると思います。

毛まで剃られてしまってそこまでして献血させたくないと思うかもしれません。

でも、一時的な物ですしある意味供血猫の資格があることは名誉な事と言えるのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしか?猫の輸血と供血猫の現状についてお伝えしてきました。

人工血液の実用化されれば輸血に関しての不安は大幅に解消されると思われますが、現状ではまだ時間が掛かります。

もしもの時に誰かの愛猫の協力であなたの愛猫の命が救われる事もあるかもしれませんしその逆もあり得ます。

供血猫に登録するには飼い主さんの気持ちも含めてハードルは高めですが、もしお飼いの愛猫に可能性があるなら掛かりつけの病院に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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